398号 発進塔:新年度にあたって

掲載日:2013年03月25日

人口減少、特に労働力人口の減少が地方にあっては顕著である。そんな中、慈永会の基本である障害児(者)への医療・福祉を実践している療育園と関連二施設の経営を安定的に維持、向上さすには、これ迄以上に根性を据えた取りくみが必要となっている。

去る3月9日には向こう一年間の事業計画及び予算(案)に関する役員会を開催し決定をみた。全国には約260万余の法人(会社)が存するが決まって同様の事が行われている時期であろう。法人には「経営理念」があり、それを実現する為に事業の骨格となる「経営方針」を定めている筈である。しかもその方針を具体的に展開する為の策略を毎年度の始めに示している。それが「事業計画」である。この事業計画は社会情勢等の変化によって変更されるが、経営方針がころころ変わることはなく、ましてや経営理念が変更される事はない。

私はこの経営理念を共有している慈永会と稲穂会の七つの事業体を総称して一貫グループとしている。慈永会と稲穂会は法人としては別々の存在であるが、社会福祉法人と社会医療法人という、いずれも公益性の高い存在である。そんな両法人が相互協力し合うことで、お互いの経営基盤が強化されると考えてグループ協定を結んでいる訳である。

一貫とは「吾が道、一以って之を貫く」という孔子の言葉に由来する。一とは忠恕であり、忠恕とは真心からの他人への思いやりである。私はそれとは程遠い存在ではあるが、そうありたいと考えて名付けた次第である。

 

新年度事業計画の概略

資質の向上と人材確保

個人が専門職として研鑚する事や資格取得等には積極的に支援したいと考えている。しかし同一敷地内での大規模増改築工事を行う予定があるので、入園児(者)の安全確保の面から一度に大勢参加の行事は控えめにしたいと考えている。また優秀な人材確保に関して稲穂会が設置した、夜勤者に配慮した保育園や病児保育を有効に活用したいと考えている。また働きやすい職場づくりや、他にすぐれている定年延長制をアピールする等、質の高い広報活動を行う予定である。

安全の確保

従来の安全対策に加えて、30年以内に70%の確率で発生すると言われている南海トラフ巨大地震と津波対策を追加する。建物の耐震基準は一応満たしているが、より強固にすると共に、避難場所の確保及び備蓄等を強化する。これは苓北支援学校との連携や、苓北町が進めている福祉ゾーン及び津波対策事業への積極的参加とも関連するものである。

中国との交流

最近両国関係がギクシャクしているからこそ30年以上の民間友好交流をさらに深めて行こうと考えている。

一、施設利用者や職員の福利厚生、地域住民の為に春・秋それぞれ三ヶ月ずつ実施している桂林市体育局からの講師派遣による太極拳普及事業の拡大

二、友好締結をしている桂林市人民医院及び南寧市同済グループとの相互訪問研修の実施

等が主なものである。

ついでに

先日、永年勤続の皆さんと一緒に雲仙に出かけた。案内されてホテルのロビーに入ると、まず福澤諭吉の訓言を書いた扁額が目に止まった。元々は掛軸であったものらしい。若い頃に読んだ記憶があるが改めて読んでみて、ごく当り前である言葉に深い感銘を覚えた。皆さんにも何か参考になればと記してみる。

世の中で一番尊い事は
人の為に奉仕して決して恩に着せない事である

世の中で一番美しい事は
全てのものに愛情をもつ事である

世の中で一番楽しく立派な事は
一生涯を貫く仕事を持つ事である

世の中で一番みじめな事は
教養のない事である

世の中で一番寂しい事は
なすべき仕事のない事である

世の中で一番みにくい事は
他人の生活をうらやむ事である

世の中で一番悲しい事は
うそをつく事である

(福澤諭吉訓言より)

一貫グループ会長
永野 義孝

今月の紙面一覧

1.永年勤続者表彰
2.第19回療育研究発表会 アイデア賞受賞
3.小児リハビリ開始
4.クローズアップ:日本創傷治癒学会での発表について 小児科診療再開

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