421号 発進塔:新たな療育園構想

掲載日:2017年03月15日

はまゆう療育園を開設する際、私がその将来の姿として思い描いていたのは「障がいのある方々が穏やかでにこやかに、そして保護者の方々も安心した気持ちになることが出来る施設」でした。百里の道を行くものは九十里をもって半ばとす、と言いますが、私は開園後まもなく半ばくらいは目的を達成したと思っていました。ところがなかなか百里まで辿り着けない。それどころか最近では、むしろどんどん後ずさりしているのではないか、という危惧さえ覚えています。

そして現在、見映えはそれ程でもありませんが老朽化した療育園の建て替えを計画しています。今まで積み重ね積み重ねしていたその上に新たな発想を積み重ねて、「今度こそは本当に百里に到達するような施設を作りたい」と考えています。完成予想図上には子供公園の記載がありますが、実は将来その場所に養護学校を移設して頂けたら、という思いがあります。まず四万平方メートル近くの土地の取得と開発許可を受けることが必要です。

そんな事で気をもみ、元旦には一茶の句や良寛和尚の詩を捩って心境を「新春や、難しきこと多からむ、めでたくもありめでたくもなし」と書いてみました。

法改正等に伴う組織再編

昨年末に法改正があって、社会福祉法人に関する制度が随分変わることになりました。従来は、理事会が決議機関で執行機関、そして評議委員会は諮問機関でしたが、四月から「理事会は執行機関」、「決定機関は評議員会」というふうに変わります。ここで働いている皆さんには直接的には関係ありませんが、経営というのは予算の配分と執行の管理ですから、間接的に運営の方にも少なからず関わってくるのです。毎年予算を組んでも、途中であれがいる、これがいる、と支出が必要になってしまうものですが、今後は収支の管理に関して評議員会によるチェック体制がより厳しいものになります。また従来の評議員には、地域の代表や職員の代表、あるいは保護者代表の方が入っていたのですが、今後は全く法人と関係のない第三者を評議委員にお願いしなければいけません。その評議委員七名が審議をしないと予算も動かなくなってしまうため、予算の編成にあたっては充分注意をして計画を立て、実施していかなければならないのです。

また、理事はきちんと予算に則った執行や管理が出来ているか、ということがこれまで以上に問われることになります。そういう意味で、各々役割を明確にしたうえで経営を行っていこうと考えています。

古くして新たな制度

療育園を開設して間もなく保護者代理制度というものをつくりました。それは、職員総てが入園児の誰かの親代わりになり、朝・夕や昼間に各一回ずつ担当の入園児の様子を見てまわるという制度でした。これには、職種間の壁を作らせないという思惑も込めていました。しかし、それがいつの間に誰れの指示でか判然としませんが蔑ろにされていました。

今回それを復活させるべく指示をして具体化している段階です。四月から再スタートします。看護部長や事務長からなるほどと思える組み合せの案も出てきています。

また、コミッティは従来各棟に一名ずつ合計三名としておりましたが、四月から一名のみにします。
「専門職として入所者の人権を守るためにはどうしたらいいか」という事だけに専念してもらい、必要なことは弁護士と相談しながら、より進化させてもらいたいと考えています。

ところで三十年前、ハワイのクワキニ病院を訪問したとき、そこにはレクリエーションコーディネーターという担当者が配置されていました。慢性疾患で入院している人たちにいろいろな楽しみを年間計画でつくりあげ、患者様の日々の生活に潤いを与え、必要な時にはボランティアの力を借りるなど全てを一手に引き受ける担当者がすでに配置されていたのです。

今後、はまゆう療育園でもそういう役割に誰が適任かを考慮したうえで、二名程選任したいと考えています。

中国古典から

時間がありますので論語の二節を紹介します。仕事をするうえで、参考にして頂けば有難い。

「直(ただ)さざれば即ち道見(あら)われじ」
相手が間違っていると思ったら、言葉を尽くして、その人を改めさせなければいけません。という意味です。それが友達や同僚であれば当然のことですが、たとえ上司であっても同様で、周りが我慢したり遠慮をして放置したりしていたのでは、その相手は成長しません。お互いを高め合い、入園者や保護者の方々に、更に納得して頂ける職場になるよう努めて下さい。ただ、自分がそんな努力をすると、周りから曲解され、誤解されたりすることがあります。そんなときは惑わされず我が道を突き進む人になって下さい。

「道は近きにあり 然るにこれを遠きに求む」
学ぶべき人の道というのは、常に自分の身近なところにあるものだが、人はそれをわざわざ遠くに求めようとしてしまうものだ、という戒めの言葉です。仕事もやはりそうで、人情に伴ってあたりまえの事をあたりまえにやればいいはずなのですが、これを難しく理屈をつけるようなことをしてしまいがちです。私は職員の園外研修を否定する積りはありませんが、障がい児の医療・看護・介護・教育等に関するエキスは、療育園の中にこそあると考えています。まず自分で、あるいは仲間と一緒になってじっくり考え、そして醸成してみて下さい。道が開ける筈です。それで、足りないところがあれば、誰か詳しい人を招聘して勉強し、皆のレベルを上げていく。そういう組織に出来るだけしていきたいと思っています。

今年も力を合わせて共に前に進みましょう。

仕事始め式にて、法人の在り方や今後の構想等について職員へ向けてお話頂きましたので、その一部を掲載しました。

一貫グループ会長
永野 義孝

今月の紙面一覧

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